
大変難しいことです。基本的に要らないものは無いからです。
私が尊敬する漢方医学の師、田畑隆一郎先生のご自宅は必要最低限のもの以外は何もありません。当時85歳、奥様とお二人の生活で、元気に薬局を営んでおられました。月一回は漢方の勉強会で講義をこなし、年に一冊漢方専門書を執筆されていました。記憶力も衰えることなく、いつも頭が明快。奥様にお伺いしたことがありました。「主人は日頃使わないでとってあるのもはすぐ捨ててしまうのよ。」と言っていました。身の回りがスッキリしていると、よい考えや新しい発想を生みやすくなると先生を見ていて確信しました。アップルの創業者、故スチーブジョブズさんの部屋もそうであったと聞いています。
漢方薬の世界でも同じことが言えます。
昔の漢方の大家の話ですが、「名医は薬の種類を増やすことではなく減らせること」と言っていました。漢方薬の成分は、多くの種類の薬草が混ざっています。その一つ一つの役割を熟知して、必要ないものを省くことができればそれは名医ということです。
シンプルにすれば効きもよくなるのです。
